皆さん、「Inquiry Based Learning」(IBL)ってご存知ですか?
日本語では「探求学習」と呼ばれています。
近年、変化の目まぐるしい社会を生きる子どもたちに「生きる力」を身に付けることの重要性が言われています。特にこのコロナ禍において、今までの日常が一変し、その力の必要性が高まりましたね。
その「生きる力」を育てるために、「Inquiry Based Learning(IBL)」、「探求学習」が注目されています。
では、その「生きる力」はどのようなもので、IBLのレッスンを通して、どのようにして身に付けることができるのでしょうか。
探求学習・Inquiry Based Learning(IBL)とは?
文部科学省では、探求型学習を「自ら学び自ら考える力の育成」と定義し、従来の習得型の学習と合わせて総合的な育成が必要である、としています。(文部科学省HP: https://www.mext.go.jp/ 2021年1月現在)
今まで私たち保護者世代が学生の頃は、「どれだけ知識があるか」が重要視されてきました。
しかし、デジタル機器の普及により、知識の量ではなく、自ら課題や問題を見つけ、課題・問題に対して、生徒が情報を収集し、情報の整理・分析をし、結論をまとめたり、発表したりすることが求められるようになりました。
「生きる力」、つまり、どのような環境下でも自ら学び、自らが動く「主体性」が大切だということです。
では、そのような学習に対する「主体性」はどのようにして身に付けることができるのでしょう。
KEAの「Inquiry Based Learning(IBL)」とは?
子どもたちの「主体性」を身に付けることは、実は、本当はとっても簡単なことなんです。
子どもは本来、学びには積極的なものです。
子どもたちにとって生まれてから目にするものすべてが新しく、不思議で、興味津々です。
KEAのIBLは、子どもたちのその「不思議」を一緒に深めるレッスンです。
(写真は宇宙の高い山を調べました。)
子どもたちは不思議を見つける天才!
ただ、その不思議を深める活動は、大人にとっては無意味に見えたり、時々困った活動になることも・・・(笑)
「なんで?」「どうして?」と子どもが聞いてきたとき、どうされていますか?
本来であればそれは学びのチャンスです!
ただ、日常生活を送っていると、全ての子どもの「なんで?」に応えることは難しいですよね・・・。
なので、大人たちは「後で」とそのまま忘れてしまったり、止めてしまったり、「今は無理って言ってるでしょ!」と、怒ってしまったりしてしまうこともありますよね。
でも、そこはKEAにお任せください!
IBLのレッスンでは、先生たちがレッスンを用意し、教えるのではありません。
先生たちは子どもと対話を通して「不思議」を見つけることから始まります。
その「不思議」を深めるため、一緒に情報を集めたり、分析をしていきます。そして子どもたち一人ひとりが感じたこと、思ったことを発表したり、まとめたりします。
私たち、スタッフは「知識を伝授する先生」ではなく、「学びを支援するサポーター」です。
IBLのレッスンを通して、「答え」を見つけるのではなく、「学ぶことへの楽しさ」を経験します。
学習意欲が高いとどうなるの?
小学生になると、ほとんどの小学校では一斉教育が始まります。
幼稚園や保育園とは違い、一日中イスに座り、黒板に向かっての学習スタイルです。アクティブラーニングが推奨され、保護者世代が子どもの頃に受けていた授業とは少し変わっては来ていますが、それでもまだ一斉教育が一日のほとんどの時間を占めています。
そして、小学生のお子様を育てていらっしゃる保護者の方からのご相談で多いのが、「宿題をしないんです。」「勉強をしないんです。」です。
その理由は、宿題や勉強をする環境が整っていない、問題が難しすぎて理解できないなど、多様ですが、そのうちの一つは「学習意欲がない。」です。
前述したように本来、知らないことを知る喜びを持っていた幼児期の子どもたちが、「学ぶ」ことにネガティブな感情を幼児期に持ってしまうことで学習意欲が損なわれていきます。
「学習意欲」はすべての学びの土台です。幼少期のうちにしっかりと育てましょう!
※娘の小学校の担任の先生は「親からもらった一番最初の贈り物の名前を大切に」ということで、名前をきれいに書けた子にはプラス1点をくれる、素敵な先生です。
国語力はすべての学習の土台
小学校が始まると、国語、算数、生活(高学年では理科・社会)など、教科ごとの学習が始まります。
すると、保護者の中には算数が苦手なお子様がいると、算数の力が弱い、数の概念ができていないなどと判断されます。
しかし、算数ができない=数や、図形が苦手とは限りません。
数や、図形は理解しているのにもかかわらず、問題で何を問われているのかわからず、まったく見当違いの計算や式を立ててしまうことがあります。
その問題は算数だけに限らず、国語、算数、生活、理科、社会など、どの教科にも共通して言えることです。
幼少期はしっかりと母国語でのコミュニケーションをとおして、思考力を伸ばす必要があります。
母国語でしっかりとコミュニケーションが取れる子は、英語の飲み込みも早いです。
ちなみに、KEAに入学する前に英語を学ばせる必要があるのかという質問には必ず、必要ありませんとお答しています。
バイリンガル教育についてはまた後日改めて記事を書こうと思いますが、子どもにとって一番必要なものは英語教育ではなく、保護者からの愛情です。無理に英語を使うのではなく、保護者が自然と愛情を伝えられる言語で子育てをしてください!!
文字の学習はしなくて大丈夫!?
文字の学習についてはご心配いただかなくても大丈夫です!
いまのところ卒業生では100%平仮名は読み書きができる状態で卒業することができています。
幼児教育では、どれだけ読み書きができるかで子どもの知能を測ろうとすることが今までは多かったかと思います。
古いです!!!
文字は本来、能力を測る物ではなく何かを「伝えたい」、「記録しておきたい」というところから文字ができたと思います。
IBLでは様々な活動をしていきます。その活動を通して、自然と子どもたちから文字の読み・書きをしたいと言ってくれます。
子どもたちは自然と、お友達が読んでいる本に興味を示し、一緒に読みたくなるんです。
大好きなお友達からお手紙をもらうと、自分も書きたくなるんです。
こんな風に、私たち大人がさせるのではなく、したくなる環境がKEAにはたくさんあるんです♪
STEAM教育
STEAM教育をご存知ですか?
S= Science (科学)
T= Technology (技術)
E= Engineering (工学)
A= Art (芸術)
M= Mathematics (数学)
の頭文字を取ったものがSTEAM教育です。
近年、理数系離れが問題視されています。(理数系、文系と分けることが時代遅れですが。)
しかし、世界を基準にすると、日本の理数系のレベルはすごく高いんです!!
でも、そこに自信がついてこないため、理数系離れが加速していると問題視されています。
IBLでは、様々な子どもの不思議に対して、STEAM活動を取り入れ、幼少期から興味を育てることで、今後の自信を育てています。「好きこそものの上手なれ」ですね!
水の不思議の話から、いろんな実験をしました。子どもたちの目がキラキラ輝いています♪
立体で遊ぶことで図形感覚も鍛えられます。子どもたちは「遊び」の中で感覚的に理解するので、何かをさせられているとは思いません。
このように、IBLでは、子どもの主体性、自主性を大切にしながら、「学び」を深めていきます。