どこまで手をかければいいの? 「子どもに任せる」が難しい親御さまへ | 神戸プリスクール【KEA】

教育コラム

コラム記事 #54

どこまで手をかければいいの?「子どもに任せる」が難しい親御さまへ

神戸イングリッシュアカデミー(KEA)では、皆さんの子育てが少しでも豊かになるように、少しでもラクになるように、子育ての「ちょっと困った」ことについて、共に考えていく場作りをしています。

保護者様から実際にいただいた質問に、対処のコツや子どもの見方のコツを解説して参ります。毎日の子育てに是非お役立てください!

Ms.Carnell 以下(C) 神戸イングリッシュアカデミー(KEA)スクールディレクター

Ms.Eto 以下(E) 神戸イングリッシュアカデミー(KEA)プログラムコーディネーター

 

今日のテーマ「どこまで手をかければいいの?」

C)
皆さんこんにちは。KEAのカーネルです。KEAでは、保護者さまの学びの場として、ペアレンティングを行っているのですが、本ブログはそこで挙げられた質問に、ゆるりと対談形式でお答えするというスタイルで進めていきたいと思います。子育ての息抜き時間にお読みいただければ幸いです(対談動画も視聴できます!)。

今日のテーマは、「どこまで手をかければいいの?」です。

E)
「どこまで手をかければいいのかわからない」、この課題、最近すごく多いですね。
KEAでも、子どもの「やりたい」という気持ち、「やってみたい」という気持ちを重視してらっしゃいますよね。

きっと子育て中の保護者さまも同様で、子どもに「こうするのよ」みたいなレールを敷いて育てていくのではなく、子どもに自ら考え、自分で選んでいってもらいたい、そういうお気持ちがすごく強いと思うんです。

もちろん、それはとても大切なことで、目指すべきことなのですが、ただ子どもって何も言わないと、動かなかったりして…。
そこが難しいのですよね。

子どもの気持ちを尊重したいけれども、しかしながら放っておくと何もやらない。
なので、一体どこまで手をかけたらいいのかわからない!という悩みが出てくるわけです。
今日は、そんなお悩みに対して、3つのポイントで解説をしていきたいと思います。

 

「加減」という言葉は、1つヒント

まず、1つ目。

「どこまで手をかければ…?」これに対して、残念ながら「このくらい」という、適切なバランスっていうのはありません。例えば、2歳だったらこれとこれは親が手伝って、3歳になったらここは手放して。。。一人ひとり異なるわけですから、こんな対応はできないわけです。

ただ、「加減」という言葉は、1つヒントになるのでは、と思うんです。
例えば、カーネルさん。お風呂に入る時の湯加減って、どんな風に「ちょうど良さ」を見つけていますか?

C)
湯加減ですか。まず、お湯に手入れて、それで、「熱い!」と感じたら、お水を出しますね。

E)
そうですよね。そう、触ってみて(試してみて)、それでその後調整していく。
今日のテーマの「どこまで手をかけるか」についても、この湯加減みたいなところがあるのかなと思うんです。
最初から「ここまで」と決められないことは、子どもにまずは任せてみて、様子をみて、それで、「あ、これはちょっとまだだな」と思ったら、サポートをする。あるいは、「あ、ここはできそうだなと思ったら、「じゃあ、ここは任せてみようかな」と。

あれこれ考えてもわからないので、任せてみたいことがあるなら、任せてみる。それでうまくいかなかったらサポートをしていくのが、よいのかなと思います。

C)
ちょうどいい湯加減って、その日のしんどさとか、天気にもよっても変わりますよね。暑い日だったらあんまり熱いのに入りたくないし、やっぱり、子どもにとってのちょうどよさも、その日によって異なるので、やってみる、そして様子を見るということが大事だと思いますね。

 

子どもが楽しめる仕掛けを作ろう

E)
では、2点目にいきますね。2点目は、「仕掛けを作ろう」ということです。
子ども主体って大事なんですけれども、大人は何もしないということではないんです。KEAでも、いろんな仕掛け作っていますよね。子どもたちが「やってみたいな」って思えて、「楽しいな」を発見するような、そんな仕掛けが、スクール中に埋め込まれていると思うんです。

子どもに任せるのは、とても大事なことなのですが、任せつつ、家の中にいろんな仕掛けを作っていくといいのかなって思うんです。

例えば昆虫に興味があるんだったら、そこから広げて、昆虫の図鑑を見てみる。虫の一生について一緒に考えてみる。週末は公園や山に虫を探しにいってみるなど、こういったことが、「仕掛け」になっていきます。

好きなものが見つかれば、子どもは自ら遊んでいきますし、自ら動いていきます。そもそも、子どもは楽しいと思わないと、大人と違って義務感とかでは動きませんので、「楽しい」と思える「仕掛け」を色々工夫しながら作っていかれたらいいのかなと思います。

 

子どもに聞いてみてはどう?

E)
では、3点目にいきましょう。「どこまで任せていいのかわからない」時は、「子どもに聞いてみてはどう?」ということです。

幼少期の子どもでも、実は意思もあるし、自分の考えを表現することもできますので、「お母さんにどこまで手伝ってほしい?」とか、「これは1人でやってみる?」とか、子どもに聞いてみてはどうでしょうか。

質問をしても答えられない場合には、子どもさんと対話をしてみませんか?対話をしていると、「ここは自分でやってみたいようだな」とか、「今は見守っていてほしいみたいだな」が見えてきます。また、子どもが実際に言葉にすることもあったりします。

子どもは何も分からない人なのではなく、子どもなりに考えや気持ちをもっていますので、それを対話で引き出していく。そうすると、その時々の子どもの「一番いい環境」を、ちょうどいいバランスで整えていけるのではと思います。

C)
3つのポイント、大切ですね。ぜひ、皆様もご家庭で実践してみてください。
KEAでは、今後もゆるりと対談をして参りますので、「こんなことを聞いてみたい」というテーマがありましたら、こちらに共有いただけますと有り難いです!

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記事執筆
江藤真規
https://saita-coordination.com/

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