コラム記事 #66
「家では英語を話さないんです…」への対処 スクールでは英語を話している子どもが、家庭でも英語を話すようになるための工夫
神戸イングリッシュアカデミー(KEA)では、皆さんの子育てが少しでも豊かになるよう、「子育てのちょっと困ったこと」について、共に考える機会を設けています。
当ブログでは、保護者様から実際にいただいた質問に、対処のコツや子どもの見方のコツを解説して参ります。毎日の子育てに是非お役立てください!
Mr.David Thayne 以下(D)特別ゲスト
Ms.Carnell 以下(C)KEA 校長
Ms.Eto 以下(E) KEAプログラムコーディネーター
スクールでは英語を話している子どもが、家庭でも英語を話すようになるための工夫
C)
今日も特別ゲストをお招きしています。デイビッドセインさん、日本人の英語教育において、とても著名な先生です。英語指導歴は40年以上、ご著書も300冊以上!幼児からビジネスパーソンまで幅広く対象に、累計400万部を超えていらっしゃるとのこと。セイン先生のコンテンツや本で英語を学ばれたことがある方も多いのではないでしょうか。今日は、長年にわたり日本で英語指導にあたってきたセイン先生に、保護者さまからよくいただく質問について、お考えをお聞きしたいと思います。
今日のテーマに行く前に、まずは自己紹介をお願いします。
D)
はい、みなさんこんにちは。デイビッドセインです。私はアメリカに生まれ、20歳くらいの時に日本にきて、英語教えたり通訳の仕事をやったりと、それで40年も経っている感じなんです。今は東京に住んでいます。最近孫が生まれたので、今は孫の成長を見るのが一番の楽しみとなっています。
E)
では、今日のテーマにいきましょう。私たちのようなスクールで、保護者の方からよく受けるコメントに、
というお声があります。
スクールでは自然な形の英語の発話が見られるんです。でも、家ではあまり話さないようで。スクールで話していれば問題はないのでしょうが、でも親御さんとしては、やはり家でも英語を話してもらいたい、その気持ちもわかります。そんな保護者様に向けて、セイン先生から何かアドバイスがあればご指導いただきたいです。
D)
そうですね、そういった保護者さまの気持ちは、とてもよくわかります。英語スクールに通っていれば、家でも英語がペラペラ話すようになると、やはり期待してしまいます。でも、子どもの身になってみれば、やはり何かを話して親から批判されるのは、とても怖いと思うんですよ。
親が楽しく英語を使って、子どもと英語のキャッチボールをする
D)
なので、まずやってもらいたいのは、英語を嫌いにさせないこと。英語を嫌いにさせないということは、やはりとても重要だと思います。そのために、親はあまり直さない。批判しないことが大切です。間違っていてもよしとして、英語になってなくても、英語らしければそれでよしとする。どんな言葉でも、どんどん受け止めていくと、子どもは話します。
あと、できる工夫として面白いのが、キャッチボールなんです。子どもはキャッチボールが大好き。なので、親御さんも、子どもの英語を聞いているだけでなくって、時々英語を喋ればいいと思うんですよ。英語を喋って、子どもと英語のキャッチボールをするんです。
D)
挨拶でもいいと思います。Good morning!と話をすれば、子どもからも英語がかえってくると思います。例えば、スクールから子どもが帰ってきて、「今日は何を習ったの?」と聞いても、多分子どもは何も答えないですよね。
E)
確かに、「今日、何学んできたの」と日本語で聞いて、子どもが英語で返事をするというのは、子どもにとっては大変難しいことですよね。そして親御さんが英語で話しかける際には、正しい発音とか気にしなくていいということですね。
単語さえ知っていれば、子どもと英語で話しができるようになる
D)
そうなんです。正しさは気にしなくて大丈夫です。
あと、もう一つ是非工夫してもらいたいことがあって、それは英語のとても便利なところなんですけど、英語ってなんでも語尾のイントネーションを上げると、質問文になってしまうんですね。なので、子どもに何か質問するときに、正しいセンテンスでなくってもいいんですよ。Are you hungry?と聞かなくても、hungry?だけでも通じるんです。なので、親御さんが英語が得意でなくっても大丈夫なんです。単語さえ知っていれば、子どもと英語で話しができるようになるんです。
C・E)
確かに!これ、すごくいいアイディアです!!
D)
語尾を上げれば、会話になっちゃう!便利ですよね。Happy? You want to go?とか。
そして、語尾が上がっている言葉って、人は無視できないんですよ。なんか耳がそうなっているみたいで。聞こえてしまうんです。なので、親が単語だけ使って、語尾を上げて会話をすると、きっと子どもも英語で返してくるようになると思います。
C・E)
単語だけなら、本当にできそうですね。いつでも家庭で英語環境が作れそうです。
C)
セイン先生、ありがとうございます。こうやって改めて伺うと、そうだな〜と思うことが多く、大変勉強になりました!この動画をみていただいた方は、是非おうちで、Hugry?と言ってみてください。子どもから英語が返ってくるかもしれません。
最後にセイン先生が、最近始められたピンポン英会話についてご紹介します。お話にもあったように、英語は言葉に反応しながら身についていく部分が大きいので、ピンポンするように英語を習得できるコンテンツを作られたそうなんです。よろしければ是非ご覧ください。
ピンポン英会話
www.atozenglish.jp/pingpong123
セイン先生の英語スクール
https://www.atozenglish.co.jp/
それではセイン先生、ありがとうございました。
デイビッド・セイン
日本人の言語学習に深く向き合い、日本人に最適化された英語学習メソッドの探求に40年以上にわたり情熱を注いできた。累計400万部を超える著書を刊行し、日本の英語教育界に革新をもたらしたベストセラー著者。日米エキスパートとしての信頼も厚く、英会話学校の経営、大手新聞社の記事の英訳、独自の教材およびコンテンツ制作を専門とするクリエイター集団「AtoZ English(エートゥーゼットイングリッシュ)」の代表として、革新的な英語学習の可能性常に追い求めている。
https://www.atozenglish.co.jp/の自社サイトやSNSを通じて、楽しく効果的な英語学習コンテンツを絶えず発信中。特に「セインピンポン英会話」は、初心者から上級者まで対応可能な、画期的なオンライン英語学習プログラムとして高い評価を得ている。他にも英語学習に関するセミナーやラジオ出演など独自のアプローチと実践的な指導法で、数多くの学習者から熱烈な支持を集めている。
米国出身。アメリカの証券会社のストックブロッカーとして来日し、日米バイリンガルエキスパートとして活躍。日常会話からビジネス英語、TOEIC対策に至るまで、教授法は広範囲にわたり実践的であると好評。NHKをはじめ、日経、朝日、毎日新聞など、主要メディアに多数出演し、独自なメソッドなどを社会に発信し続けている。
代表的な著書には、『英語ライティングルールブック(Gakken)』、『出社してから帰るまで ネイティブに伝わるビジネス英語700』(アスコム)など、実践的で斬新な英語学習本として読者から好評を得ている。